シャインマスカットに種がないヒミツ!残留農薬の心配はないの?
シャインマスカットって種がない上に、皮ごと食べられて子どもにも大人気ですよね。
ただ、果物の実って、本来は種(子孫)を残すためのもののはず。
普通に栽培していれば、シャインマスカットにも種があるはずなのです。
では、どのようにして種無しのシャインマスカットが栽培されているのでしょうか?
そして、種無しのシャインマスカットは本当に安全なのでしょうか。
子どもに食べさせるものとしては、”食の安全性”には注意してあげたいところです。
そこで、今回はシャインマスカットに種がないヒミツを徹底的にご説明したいと思います。
種無しのシャインマスカットの安全性についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
シャインマスカットが種無しなのはなんで?
「シャインマスカットって種無しだから食べやすいよね…」となんとなく食べている方も多いのでは?
では、シャインマスカットが種無しでも実をつけるヒミツについて詳しくご紹介しましょう。
シャインマスカットには種がある!
当たり前ですが、シャインマスカットも果物ですから本来は種ができます。
例えば、巨峰やピオーネなど、ごく一般的なぶどう品種の種を想像してみてください。
シャインマスカットの種も、他のぶどう品種と基本的には変わらないものです。
ただ、店頭で販売されているシャインマスカットにはまず種がありません。
種無しは”ジベレリン処理”によるもの
シャインマスカットに種がないのは”ジベレリン処理”と呼ばれる処理がされているため。
ジベレリン処理とは、ある時期の房を”ジベレリン液”につけるという処理のことです。
ジベレリン液は植物ホルモンの一種で、受粉せずに実を大きくする働きがあります。
本来、シャインマスカットも受粉することで種子ができ、実を大きくしていきます。
つまり、受粉せずに実が大きくなるので、種子ができないということなのです。
一般的にジベレリン処理は花の”満開期前”と”満開期後”の2回行います。
※ジベレリン処理が甘いと、実に種が残っていることもあります。
ジベレリン液には4つの効果が
ジベレリン液には大きく4つの効果があります。
- 軸や葉を成長させる
- 受粉なしに実を大きくする
- 開花時期を早める
- 種子の活動を早める
シャインマスカットでは基本的に種無しを作るためだけに使用されます。
ただ、ジベレリン液自体には植物の成長を早める働きが。
その為、植物の生産性を高めるために使用されることもあるようです。
「ジベレリン液で種無しになるんだ…」、くらい思っておくと間違いないでしょう。
シャインマスカットの種無しって安全なの?
シャインマスカットの種無しは”ジベレリン処理”によるものと紹介しました。
「ジベレリン処理って危険な農薬とかじゃないの?」と思った方も多いのでは?
ジベレリン液は農薬の一種
ジベレリン液は昭和30年代、日本で誕生(農薬登録)した農薬です。
「皮とか種とかを取るのが面倒…」という消費者の意見から生まれたのだとか。
消費者のために…、と常に相手のことを思いやる日本人ならではの農薬ですね。
日本は世界的に見ても農薬に関して厳しい基準を設けている国です。
当然、ジベレリン液についても”農薬取締法”に則って厳正に審査されています。
日本で誕生した農薬というだけでも、なぜか安心できますよね。
ジベレリンは自然界にも存在する
実は、ジベレリンは自然界にも存在している”植物ホルモン”の一種です。
というのも、ジベレリンが最初に発見されたのはイネ科の植物から。
インゲン豆やタケノコなど、成長速度の早い植物からも発見されました。
ジベレリンは植物が本来持っている”成長を促進させるホルモン”なのです。
ちなみに、2018年現在、ジベレリンは100種類以上の植物から発見されています。
もちろん、天然由来だからとすべての農薬が安全とは限りません。
ただ、ジベレリンに関しては日本の厳しい試験に合格していること。
植物の本来持っているホルモンであることから”安全”と言えます。
シャインマスカットが種無しはサッと洗うだけ!
シャインマスカットを種無しにする”ジベレリン”に関しては問題ないと分かりましたね。
ただ、農家によってシャインマスカットに他の農薬(虫がつかないように)を散布しているところも。
残留農薬ってどれくらい残ってるの?
「シャインマスカットの表面の白い粉って農薬なの?」と不安になっている方が意外と多くいます。
シャインマスカットは皮が薄く、種もないのでそのままパクッと食べられるのが魅力ですよね。
子どもに食べさせるものとしては、残留農薬がどれだけあるのかは気になって当然でしょう。
ただ、少なくとも表面の白い粉については残留農薬とは無関係です。
というのも、シャインマスカットの表面にある白い粉は”ブルーム”と呼ばれる天然のワックス。
ぶどう品種が自身の脂質を表面に分泌させ、実の水分が蒸発しないよう防いでいるものです。
また、シャインマスカットに関しては1房ずつ袋をかぶせているので残留農薬はほぼありません。
余談ですが、海外ではマスカットに限らず、全ての生食用ぶどうを皮つきのまま食べるそうです。
「海外産は不安…」という方もいると思いますが、意外と海外でも残留農薬は気にしていますよ。
シャインマスカットは皮ごと食べられる
先述した通り、シャインマスカットは種無しな上に、皮ごと食べられるぶどう品種です。
他のぶどう品種に比べてシャインマスカットの皮は薄く、ぶどう特有のえぐみが少ないため。
巨峰やピオーネなど、他のぶどう品種を皮ごと食べると甘みよりもえぐみが来ますよね。
その点、シャインマスカットは皮ごと食べられ、農薬の心配もないので子どもにも安心です。
また、シャインマスカットは巨峰と比べても遜色ないほど1粒ずつが大きい品種。
子どもや女性であれば3〜5粒も食べれば満足してしまうほどです。
子どものおやつとしてはもちろん、朝のちょっとした当分補給にもいいかもしれませんね。
シャインマスカットは優しく洗うだけで!
ただ、皮ごと食べられるだけに、シャインマスカットは洗い方に注意したいところが。
シャインマスカットはぶどう品種の中でも特にデリケートで、傷つきやすいもの。
世界に10,000種類ほどあるぶどうの中で、”ぶどうの女王”と呼ばれるだけはあります。
シャインマスカットを洗うときはボールに水を貯めて、1房丸ごとゆっくりと沈めます。
ボールを上下にゆっくりと揺すりながら2〜3分もすればおよそゴミなどは取れるはずです。
シャインマスカットの粒を指でゴシゴシこするようなことは決してしないようにしましょう。
シャインマスカットの種無しは子ども向け!
今回は、シャインマスカットに種がない理由について、安全性についてまとめてみました。
シャインマスカットに種がないのは、”ジベレリン処理”が施されているため。
ジベレリン(植物ホルモン)に受粉せずに実を大きくする作用があるためです。
ジベレリンは日本で発見された自然由来の成分で、安全性が確認されています。
「種無しって心配…」という方でも、安心して子どもに食べさせられるでしょう。
ただ、実の間にはホコリやゴミ、少量の残留農薬が残っていることがあります。
シャインマスカットは種無しな上に、皮が薄いのでそのままパクッと食べられるもの。
ゴミや農薬がしっかり落ちるよう、ボウルに貯めた水で優しく洗い流すようにしてください。
ちなみに、シャインマスカットをお得な価格で楽しみたいなら”通販”がおすすめです。
最近は農家が開設している通販サイトもあり、店頭の半分以下で購入できることも。
産地直送なので店頭のものよりも鮮度が良く、より美味しいものが食べられますよ。
井上巨峰園では通販サイトからシャインマスカットを販売しています。
2018年3月31日
カテゴリー: シャインマスカット